自分だけの夢の製品(オーダーメイド)
もともと製品はすべてオーダーメイドでした。お客様の数だけある夢をそれぞれのお客様のためだけに一つ一つ作り上げるというのがものづくりの基本です。ただそれでは予算的にも、納期的にもすべての人の夢を実現することは難しい。
そこで既成品が出現し、今ではほとんどの物が既成品です。そのおかげで今ではすべての人が「選ぶ」ということで手軽で安価に夢を実現できるようになりました。ただ、どうしても自分が欲しい自分だけの夢の製品がどこかにあるはずだと探し続けている方がおられるのも事実です。そういう方達と出会いその夢を実現することが私たちの夢であり喜びです。
どうしても、自分が求める製品が欲しい!
あるお客様の収納家具例
自分の自由な棚ができる!夢のよう!

このお客様のお宅はかなり大きなお宅で部屋数も多いのですが、納戸に棚がなく納戸の壁を既成品の収納棚で埋めようと考えておられました。たまたま建具の調 整で私がお邪魔したところにそのお話を聞いて、「オーダーメイドの壁面収納棚を造ることも可能ですよ。」とお話しましたところ、奥様の目が輝き始め、「実 は・・・」と夢の話が始まりました。壁面をすべて自分の自由な棚に出来るのですから・・・。たぶんその夜は眠れなかったことと思います。お客様の夢のお話 をすべてお聞きし、「もうないですか、他に言っておきたいことはないですか。」と念押しをして製作図面の製作に掛りました。
図面との戦い

まず製作不可能なものは可能なものに、可能なものはさらに輝くものにしながら現実に出来あがる製品をシュミレーションします。そして図面が出来あがるとその図面と素材見本、色見本を元にお客様に夢の製品の確認をして頂きます。これを繰り返して「これでいいです。これが私の求める夢の製品です。」という声を聞いて初めて製作が始まります。このお宅では確か3度、図面は7枚くらい書き換えたと思います。(実はこの過程の時間がものづくりで一番幸せな時間なのかもしれません)